運動復帰
スポーツ選手が怪我をしたときに、
大切なことは
①手術が必要な怪我か
②復帰まではどれくらい要するか
という選手が多いです。
それはそうでしょうね。
高校3年生までにスポーツ活動は一段落する方が多いので、
スポーツをバリバリやっている選手の1ヶ月は非常に長く感じるでしょう。
また、小学生の頃から大会頻度も多いので、
「大会に参加したいから休みたくない!」は常にニーズとしてあります。
親もあまり休ませない考えの人が多いように感じます。
ということで今回は
「この怪我は長期間の離脱を要する」
という疾患を再発率なども総合してランキングにまとめました。
※手術適応
今回はあくまで手術適応しない場合が対象になるので除外しますが、
手術になると運動復帰に時間を要する可能性は高くなります。
前十字靭帯断裂や膝蓋骨脱臼、
離断性骨軟骨炎、
外傷性の骨折なども長期を要します。
ということで、今回は保存療法を対象に進めていきましょう。
5位 腰椎分離症
腰椎分離症は年齢や骨折線の状態などでも、
治療方針が大きく異なります。
ですので、中学生限定ならばという感じです。
腰椎分離症は疲労骨折になり、
コルセットを3ヶ月程装着しなければなりませんが、
途中で運動を徐々に再開できることを考えると、
5位でしょうかね。
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4位 坐骨骨端症 (裂離骨折)
臀部のあたりに疼痛を訴える坐骨骨端症です。
比較的にどの競技でも発症し、
見逃されやすい疾患ですので、注意を要します。
ヘルニアと診断されてしまうケースも多いです。
坐骨はハムストリングという筋肉の付着部であり、
ハムストリングはごっつい筋肉ですので、
負荷をかけるとかなりのエネルギーが坐骨部に影響します。
ですので、
3ヶ月前後要することもあり、
運動制限も続くことが多いです。
3位 大腿骨疲労骨折
大腿骨疲労骨折は完全骨折まで至ると、
「バキッと」救急搬送で運ばれてきます。
そして、手術になることがほとんどです。
ですので、あんま無理させられないんですね。
運動復帰を早くして、
万が一、完全骨折になると非常にマズイです。
大腿骨頸部も疲労骨折も含めて3ヶ月は負担をかけれない疾患ですね。
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2位 恥骨下肢疲労骨折
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成人してからでも多い疾患ですが、
女性に多いのが特徴です。
ダンスや就職先での肉体労働、走る競技などでも散見されます。
警察学校など、急激な負荷がかかると発症するイメージがあります。
運動復帰の過程、運動復帰直後に再発することもあるため、
3ヶ月は運動中止が安全ではあります。
再発に注意しなければなりません。
大腿骨疲労骨折に比べて再発率が高いところが、
上位の理由です。
1位 上・下前腸骨棘裂離骨折
最近は再発件数が減りましたが、
当時は再発するたびにだいぶ落ち込んでいた疾患です。
下前腸骨棘裂離骨折はサッカーなどのキック動作で発症するのが9割で、
上前腸骨棘裂離骨折はダッシュ動作で発症することがお多いです。
骨片転位の距離で復帰期間に多少は影響しますが、
運動完全復帰までの期間は3ヶ月〜4ヶ月を要します。
再発率も10%ほどあります。
再発すると、再度3ヶ月時間がかかります。
ですので、2回目はより慎重になるので、
完全運動復帰まではトータルで7ヶ月くらい要します。
まとめ
運動復帰までの期間と再発率がポイントになりますので、
選手、家族も
●どれくらい期間を要するのか
●なぜ、安静が必要なのか
を理解して進めていくことが大切でしょう。
再発は途中で運動を開始してしまった症例が多いことも特徴的なので、
安静期間中のコントロールも大切です。
症状は早く消失することも多いですから。
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