マレットフィンガー (Mallet finger)
突き指は知らない人がいないのではないかというくらい、
認知されておりますが、
突き指と間違えやすい指の疾患は色々あります。
その一つが「マレットフィンガー」
と言われる疾患ですね。
簡単に言うと、
指先に外力を受けて、指が伸びなくなる疾患です。
第一関節だけ伸びなくなります。
これが正常の指です。
指の腱がしっかりと爪の近くの骨(末節骨)に付着しています。
これが末節骨で骨が剥がれてしまったケース。
腱の付着部が骨から剥がれたことで、
指が伸びなくなった状態です。
指がカクッと曲がっています。
レントゲン画像で確認するとこんな感じです。
画像の矢印のように骨折が起こり、
指が伸びなくなります。
これは頻繁に遭遇する疾患です。
ソフトボールを素手で受けて、
ドッチボールでボールを取り損ねて、
壁でコツンと指を打ち付けて。。。。
などなど、
軽微な力でも発症します。
痛みがある場合、ない場合
マレットフィンガーは怪我した際に、
痛みが出る場合と出ない場合があります。
結論を言うと、
腱が切れているか、骨が剥がれているかです。
腱が切れている場合は、痛みがほとんどないです。
骨が剥がれると痛みを伴います。
これが判断基準になります。
で、治るの?
骨が剥がれている大きさで手術した方が良いケースがあります。
大きいと骨を引っ付けるために「ピン」を挿入します。
こんな感じで骨片が大きい時が対象になります。
一方で、骨片が小さければ固定具だけで対応可能になります。
比較的成績は良好ですが、
指がしっかり伸びない状態が残ることもあります。
指にもよりますが機能的にはあまり支障はありません。
腱だけが切れてしまった場合は、
逆に手術しても、手術しなくても成績はあまり良くないです。
そういった意味では、
少し骨が剥がれた方が治りやすいとは言えるのかもしれません。
手術しない場合は、
固定治療で4週から6週間固定をしておくことで、
華香な確率で良好な状態になります。
まとめ
マレットフィンガーは頻繁に遭遇します。
機能的な後遺症はほとんどありませんが、
外観上の問題は残ります。
初期から適切な治療を行うことが、
後遺症にも影響しますので、
早期発見、早期治療が重要でしょう。
指が伸びなくなったら要注意!
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