ポイント
腰痛は特異的腰痛（１５％）非特異的腰痛（８５％）に大別されるとなっていた。
非特異的腰痛は原因不明の腰痛ではなく、所見、レントゲン画像、採血ではすぐに判別できない腰痛のこと。
MRI機器の普及などで非特異的腰痛とされていたものも分類されてきている。
ただ、それは今も症状と画像含めて調査中ではある。
非特異的腰痛は分類できる
日本では腰痛の８５％は非特異的腰痛と言われてまして、
「原因がわからない腰痛」として認識している医療従事者が非常に多いです。
私も同様でした。
これは２００１年頃にアメリカで
「理学所見とレントゲン検査、採血では原因不明の腰痛が８５％いた」
という報告がありまして、
日本ではこの情報がなぜか
「８５％は原因不明の腰痛」
と認識されて情報が出回っているようです。
このことに輪をかけたように８５％の腰痛は精神的な問題に起因するなど
様々な憶測が噂されておりました。
８５％は原因不明の腰痛？？
ところが現状では
８５％の腰痛も原因が解明されてきており、
評価をすることで椎間関節性、椎間板性、筋筋膜性、椎体終板障害、仙腸関節障害など細かく分類されてます。
また、日本ではMRI検査が積極的に実施されるようになりましたので、
更に詳細な評価が可能になっております。
技術の進歩、社会的な状況変化、国民健康保険制度なども評価可能となった要因になってそうですね。
改めて腰痛について説明しますと
１５％は特異的腰痛、８５％は非特異的腰痛と言われており、
特異的腰痛とはレントゲン、採血、理学所見で分類できる腰痛
非特異的腰痛は分類できない腰痛とされておりましたが、
この８５％の非特異的腰痛も理学所見やMRI、造影CTなどの検査で更に分類が可能だということです。
非特異的腰痛の方々は医療機関では精神的なストレスなどと言われ、
治療も諦めていた人も多くいたとは思いますが、
治る可能性は大いにあるということですね。
原因がわかれば、多くのことは解決ができますので。
ちなみに整骨院に来院する患者には、
この８５％の非特異的腰痛で悩まれている方が多く来院されます。
医師には何かしらの理由で見放された？諦められた？患者が
整骨院を頼りに受診する流れと考えています。
一般の患者さんは腰痛は整形外科では治してくれない、整骨院ならどうにかしてくれそう。
と本気で思っており、非特異的腰痛に真摯に向き合っていたのは整骨院なわけです。
MRI検査の増加で判明した疾患
椎間板性腰痛はMRI評価で
Pfirrmann分類 (椎間板変性の評価)
Modic change （椎体終板や軟骨下骨の分類）
HIZ（high intensity zone） ※腰椎椎間板後方の線維輪に生じる炎症変化
などの評価法があります。
私も勉強して経験をしていきますが、まだ積極的に症状と画像を比較検討は個人ではできていません。
一方で文献を読むと、画像上では認めても「症状がある」、「症状がない」というパターンがあるようで
症状の原因となっているかはハッキリとは言えず、腰痛の原因となっている可能性がある！という段階のようです。
椎間板性腰痛の評価の詳細はまた報告します。
まとめ
腰痛は特異的腰痛（１５％）非特異的腰痛（８５％）に大別されるとなっていた。
非特異的腰痛は原因不明の腰痛ではなく、所見、レントゲン画像、採血ではすぐに判別できない腰痛のこと。
MRI機器の普及などで非特異的腰痛とされていたものも分類されてきている。
ただ、それは今も症状と画像含めて調査中ではある。
参考文献
臨床スポーツ医学２０２２ VOL.39 アスリートの椎間板