【膝が腫れてる!!だけど痛くない!!】膝蓋前滑液包損傷

膝蓋前滑液包損傷

 

  1. 気付いたら膝が腫れてる
  2. 当たると痛い
  3. 腫れてる割には痛みはない

 

これが膝蓋前滑液包損傷です。

 

基本的に発症は仕事やスポーツで膝を接触させる際に起こります。

膝前面を強く接触させることで、滑液包という袋が破けてしまいます。

そうすると出血し、腫れが出現します。

 

 

画像は膝を横から見ている画像です。

PATELLA(膝蓋骨)というのが膝の皿になりますが、

その斜め下(画像でいうと右斜め上)に見える黒い塊が滑液包の水になります。

 

実際に患者をみると膝の前が腫れているように見えます。

 

滑液包というのは、

腱または筋が骨の上を通る際に運動の摩擦を少なくするために、 粘りのある滑液を含んだ袋です。

滑液包は、 肩・肘・股・膝・踵などの関節部分にはほとんどあります。

そのため、ぶつけやすい膝、肘などは発症しやすい部位と言えます。

実際の臨床でも膝、肘、足関節が多いですね。

外傷がないもので滑液包炎というものもあります。

 

判断基準は?

 

  1. エピソード
  2. 症状
  3. 画像

の3つで評価は可能です。

 

1.エピソード

ぶつける、繰り返し接触するストーリーがあるか

 

2.症状

関節ではなく、膝の前が腫れているかどうか

曲げ伸ばしは問題なく可能であり、

接触時のみ疼痛が出ます。

 

3.画像

エコーやMRIで滑液包部分での腫れが出ているかどうか

膝の前が画像のように白く水が溜まっているのが滑液包炎です。

関節の中で腫れているわけではないのがポイントです。

 

治療方針

 

率直に放置で95%治ります。

ぶつけるなどの刺激は与えないのが治療とも言えます。

接触などの刺激は治癒を遅らせる要因となります。

 

2ヶ月ほどで改善すると思ってください。

意外と長いですが。。。

 

このように液が貯留すると感染症を発症する場合がありますので、

発赤、熱感には注意が必要です。

感染症の症状が出てきたら、

抗生物質などを内服していただく方が良いです。

 

 

液って抜いたらどうなるの?

 

たまに液を抜いてほしいという要望があります。

注射器で抜くことは可能であり、

外傷に伴うものは赤く出血によるものが多いです。

ただ、抜いても再度腫れてくることがほとんどですので、

効果的には高いものではないと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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