手の酷使!! キーンベック病

キーンベック病

ポイント

  • 手に負担のかかる仕事
  • 月状骨に圧痛
  • 早期はMRI検査
  • 治療は手術だが早期発見が大切

職業病と言われるものは数多くありますが、

特徴的な疾患としてキーンベック病があります。

 

これは手首が痛くて、動きに制限まで出現する病気です。

手首付け根中央が痛くなります。

 

 

上の画像の6番が月状骨という骨にあたり、

手首を動かす際に重要な骨になります。

 

手関節を動かす際に手根骨は大きく影響しますので、

月状骨が問題を起こすと可動域制限が生まれます。

 

この月状骨が壊死する病気をキーンベック病と言います。

 

評価

 

初期は手を着いた痛みや背屈時の痛みです。

その痛みがなかなか治らないという症状で医療機関には受診します。

 

ポイントは月状骨部に圧痛があるかどうかです。

圧痛があって、特別な外傷がなく、症状が続いているな間違いなく疑うべき疾患です。

 

キーンベック病の確率は50%でしょう。

 

確定診断はどうしても画像検査になってしまいますが、

キーンベック病の進行度合いで評価方法は変わります。

 

簡単にまとめると

レントゲンでは変化なく、MRIで変化が出ている初期型

レントゲンでも変化が確認できる進行型に分けることが可能です。

 

 

画像はレントゲンでもわかるケース。

左側の画像が異常あり、

右側の画像が異常なし。

 

右側の赤丸が月状骨ですあり、

形がしっかりしています。

 

左側の月状骨は扁平化して形状に異常があります。

 

これがキーンベック病になります。

 

MRI画像がこれです。

違う症例になりますが、

月状骨だけ信号が変わって黒くなっております。

 

レントゲンで異常を認めない場合、

MRIで評価をする必要があります。

 

ポイント

 

要するに早期発見のケースにおいて、

レントゲン検査では見落とされるということです。

 

もっと言うと、見逃されている可能性があります。

 

だから、治療院で働いている方は、

レントゲンで異常ないと言われたと患者から申告があっても、

注意をしなければなりません。

 

必要ならMRI検査が可能な医療機関に紹介すべきであり、

患者自身も症状が改善しないのであれば、

施設が整った医療機関に受診する、

もしくは精密検査の希望を伝えて紹介してもらうことを勧めます。

 

治療

治療に関しては手術治療がメインとなります。

進行すると可動域制限や疼痛も強くなりますので、

早期発見、早期治療を要する疾患となります。

 

まとめ

 

手に負荷がかかる仕事、趣味をしている場合、

例えば工事現場で振動が起こる機器を使うような作業が長いなど、

継続的に手に負担がかかる作業をしている方は注意が必要です。

 

月状骨に圧痛があれば、尚更注意です。

 

早期発見はMRI

進行しているとレントゲンでも発見可能です。

 

治療は手術を前提になりますが、

進行すると手術方法も変わりますので、

注意を要します。

 

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