中節骨剥離骨折
骨折は色々な場所で起こりますが、
体全体でどこの骨折がもっとも多いか!?
と聞かれると、
「手の中節骨剥離骨折」だと思います。
小学生から大人まで。
ちょっとしたことで本骨折は発症します。
- 突き指だと思ったけど。。
- けっこう腫れているし、念の為に受診
という方に多いですね。
病態
画像は中節骨剥離骨折です。
受傷時に第2関節(PIP関節)にある
掌側板という組織に骨が引っ張れて、
骨が剥がれる骨折です。
患部の状態の傾向
- 皮下出血
- 腫れ
- 圧痛
- 屈曲制限
などが出現します。
骨折と突き指
判断方法は
- 屈曲制限があるか
- 腫れがあるか
で良いです。
圧痛の場所も掌側(手のひら側)なのかは大切です。
屈曲制限があって、腫れていたら疑う
腫れていても完全に曲がるなら突き指の可能性が極めて高い
そのような感じで見極めてください
診断方法
レントゲン検査でわかります。
正側面像という真横からレントゲンとればわかります。
正面から撮影しても本骨折はわかりません。
斜めになると見逃すかもしれません。
なお、エコーでも骨折線は把握できるため、
治療院でエコーがある方は有効活用ができるかと思います。
逆に評価に興味がある方はエコーで調べられるということを知っておくとよいでしょう。
治療方針
固定を2週間が基本としてます。
無理すると腫れが続いて症状が残存している方も経験してます。
2週間の患部安静が予後に影響している気がします。
骨折形態によっては3週間固定ですが、
PIP関節は拘縮が起こりやすいので注意しましょう。
なお、脱臼骨折の場合は手術適応のケースもありますので、
注意してください。 ※骨片の大きなど
テーピングで対応している文献などもありますが、
大きな支障はないようです。
まとめ
頻繁な骨折ですが、
突き指として見落とさないようにすること、
骨折なら腫れが引くまで、屈曲制限がなくなるまでは、
負荷をかけないのが望ましいです。
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