【運動選手の腰痛は注意!】仙骨疲労骨折

スポーツ

運動選手の腰痛

 

運動自粛から活動再開になってる運動部も増えてきたようです。

以前も掲載したように急激な運動復帰は怪我が非常に多いので注意を要します。

 

柔軟性の低下、いわゆる体が硬くなるのも原因の1つであり、

柔軟性獲得は怪我の予防対策として適切です。

 

今回は中高生に多い腰の痛みで、走る競技ならどの競技でも発症する仙骨疲労骨折です。

あまりメジャーではない疾患ですが、

スポーツ選手でも発症しますし、

出産時にも発症すると報告があります。

 

また、腰椎分離症という腰の疲労骨折との鑑別が難しく、

2週間以上続く腰痛は注意が必要です。

ということで、仙骨の疲労骨折について解説します。

 

 

ちなみに図の赤丸部分が仙骨になります。

 

仙骨疲労骨折の発見が難しいとされる理由は

 

●仙骨に圧痛がないことが多いこと

●仙骨部を痛がらないこと

 

の2点が挙げられます。

 

また検査がレントゲンでは評価しにくい、

もしくはわからないことも影響しています。

 

どうやって発見するか

 

 

まずは普通の腰痛ではなさそうなエピソードが大切です。

  • 痛みが引かない
  • パフォーマンス低下
  • 走るのが辛い

 

などの症状の訴えが多いです。

 

また、骨盤の疲労骨折なんで、

hop testなどのジャンプ動作で疼痛は誘発されます。

 

ですので、

ランニングなどの運動でも疼痛が出るときは注意しなければなりません。

 

一方で痛みの場所を上手く伝えられないケースが多く、

腰及び臀部の周辺を訴えます。

 

そして、厄介なことは圧痛がないことです。

他の部位の疲労骨折はほとんどが圧痛所見がありますが、

仙骨は明確な圧痛がない方が多いです。

 

ですので、エピソードを中心に医療機関側も判別しなければなりません。

 

確定診断

 

最終的にMRI検査にて、

仙骨部に異常信号があれば、

疲労骨折と考えます。

 

T2強調画像で高信号

T1強調画像で低信号

という感じです。

 

脂肪抑制画像にて炎症所見を認めるかを確認することも大切です。

 

 

これはMRIのSTIR画像という検査になりますが、

白い線で書き込んだように炎症反応が出現します。

 

これを確認して、

レントゲンやCTで骨硬化などを確認していきます。

 

まとめ

 

 

見逃されやすい仙骨疲労骨折ですが、

痛みが長いけども腰の疲労骨折(分離症)もないと言われ、

ただの腰痛と判断された場合は注意しておく疾患になります。

 

MRI検査も腰を中心と骨盤中心では検査の仕方が変わりますので、

結果も異なります。

 

腰でなければ、骨盤部に問題があることもあるというのが

今回のポイントになります。

 

仙骨疲労骨折の基本的な部分は以上になります。

 

 

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