運動していると足がパンパンになる慢性コンパートメント症候群
学生たちも新学年になり、
スポーツ活動の環境変化もあるのではないでしょうか。
私が学生の頃は中学、高校は怖い先輩がいるのは当たり前の時代でしたが、
最近の子供たちは先輩とも仲が良く、当時の体育会系とは大きく違いそうですね。
先輩との部活が楽しいって、よく聞きますからねー
いや、いいことですよ。ほんと。。。
コンパートメント症候群(下腿)
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、
コンパートメント症候群という疾患があります。
これは
①なんらかの理由で下腿の組織内圧が上昇
②筋肉での血行障害が発生
③しびれや痛みが発生
という障害です。
怖いのは腱神経組織が壊死することがあり、壊死は一度発症すると改善しません。
そのため、初期段階での評価・判断が非常に重要になるわけです。
下腿(膝から下)に多いのですが、
理由は筋膜などで4つの小さい区域に区画(コンパートメント)されており、内圧が上昇しやすいからです。
コンパートメント症候群には「急性」と「慢性」があります。
急性:足(下腿)を強くけられた。。。
慢性:走っていたら徐々に。。。
要するに
急性というのは、明らかな外傷をきっかけに発症するもの。
慢性は明らかなきっかけがないもの。
という感じです。
急性コンパートメント症候群は急を要する疾患になりますが、
今回は慢性コンパートメント症候群について説明します。
慢性コンパートメント症候群 症状
これは「走る競技」で発症する下腿の痛みであり、
脛(スネ)の外側がパンパンになって走るのが困難になる疾患です。
一度発症すると、繰り返すことが多く、
なかなかプレーに復帰することができません。
典型的なエピソードは
●運動の始めは痛くない
●走る動きがなければ症状が出現しない
●プレー途中から徐々に症状出現
●休めば治る
という感じです。
下腿部の圧が高くなるので、
痛みの訴えが多いですが、しびれも出現することが多いので。
本人に確認する必要があります。
また、日常生活に支障はなく、
運動時のみに症状が出現することも特徴です。
次回は、評価方法について報告します。
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