橈骨遠位端骨折
もっともメジャーな骨折といっても過言ではないでしょう。
橈骨遠位端骨折です。
転倒で骨折してしまうNo.1です。
ポイントは
- もっともメジャーな骨折です
- 腫れ、動きが悪い、子供なら泣き方が異常であるは疑ってください
- 関節内骨折と関節外骨折があり、関節内骨折は注意してください
- 手術に関してはメリット、デメリット、活動レベル(年齢・趣味など)に応じて判断を勧めます
では、解説していきます。
画像のように手首の腕の骨が骨折します。
捻挫と症状が異なるのは
- 腫れが出る
- 動かしたがらない
- 泣くほど痛い
- 支えとかないと辛い
といった感じです。
最近の怪我は子供であれば、
- スケボーで転倒
- サッカー・バスケで転倒
- ボールが当たって痛める
というエピソードになります。
どういうときに疑えば良い?
橈骨遠位端骨折を疑うのは、
子供であれば
- 腫れ
- 変形
- 動きに制限
- リアクションが普段と違う
です。
大人であっても、
- 腫れ
- 動かした痛みが続く
- 変形
です。
手関節の動きが怪我していない方と比較して同じくらい動くのであれば、
骨折の可能性は低いです。
合掌などをさせてみるとわかりやすいです。
骨折のタイプ
- 関節内骨折(関節まで骨折が及んでいる)
- 関節外骨折
- 骨のズレが何処か(掌側、背側)
がポイントです。
この画像は関節内部に骨折線が入っているので関節内骨折です。
この画像は、関節内部まで骨折線は侵入していないので、
関節外骨折です。
手首を動かすときにメインで動く関節は手関節というところになります。
その関節で骨折を起こすと、
場合によっては後遺症が残る可能性が高くなります。
手術適応というのは、手術をしたほうが結果が明らかに良い場合に用いる表現ですが、
関節内骨折で骨折部のズレ(段差)を認める場合は手術適応となります。
理由は後遺症として可動域制限、疼痛残存が発生する可能性があるからです。
一方で、年齢などを考慮して手術しないこと、
最終的に手術するか否かを選択するのは本人ですから、
情報をもって手術をしないことは当然あります。
なぜ、手術をしたほうが良いのか、
その必要性を確認することも大切で、
納得した上で手術を選択することを勧めます。
補足
子供の場合は撓骨遠位端骨折には若木骨折という、
子供特有の疾患があり、
「ボキッ」と折れずに「クニャッ」と曲がることがあります。
また、骨折タイプも色々ありまして、
コーレス骨折とスミス骨折という大きく2つのタイプがあります。
簡単に書くと「手の甲を地面について受傷」するスミス骨折は転位しやすく、
注意を要します。
医療機関によっては即手術と判断するところもあります。
まとめ
撓骨遠位端骨折についての基本をまとめてみました。
- もっともメジャーな骨折です
- 腫れ、動きが悪い、子供なら泣き方が異常であるは疑ってください
- 関節内骨折と関節外骨折があり、関節内骨折は注意してください
- 手術に関してはメリット、デメリット、活動レベル(年齢・趣味など)に応じて判断を勧めます
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