両足の肉離れってあるの?
陸上部の子供などで稀にありますが、
痛みの訴えは「気がついたら大腿部に疼痛が出現していた」というパターン。
明らかに怪我したタイミングがなく、
肉離れが起こらないと思っていれば見逃してしまいますが、
このようなエピソードで肉離れを両大腿部に発症することはあります。
MRI画像にて両大腿部に出血を認めても、
片足のみ疼痛を訴えることもあります。
時間差で痛みを訴えることも珍しくありません。
評価方法
画像評価ができる医療機関であれば、
MRIなりエコー検査なり客観的評価が可能でしょうが、
画像評価ができないのであれば、
徒手での評価が重要になります。
例えば大腿直筋の肉離れを考えるのであれば、
改めて痛みの箇所を本人に指差してもらうのがスタートです。
そして、
①大腿直筋部の圧痛
②大腿直筋のストレッチ(うつ伏せでの膝屈曲)
③座位での筋収縮(膝伸展動作)
で評価します。
重症度
ストレッチでの制限が出ているのであれば、
ダメージの度合いが大きいことが推察されますが、
受傷当日であれば疼痛閾値は差がありますので、
一概には言えません。
ただ、一つの指標にはなることは間違いなく、
痛くでも筋収縮が十分にできているかなどと合わせて評価します。
簡単に言いますと、
ストレッチでの可動域制限
筋出力のMMT4以下であれば
中等度以上(2度損傷以上)の可能性が高くなります。
再発
回復が不十分での運動復帰は再発に繋がります。
筋出力が明らかな左右差なくなる程度には回復を待ち、
RESTしましょう。
復帰の際にも基本練習、ジョギングからの段階的な復帰が大切であり、
急激な復帰は再発覚悟になります。
両側の肉離れは起こりうる話になりますので、
注意しておいてください。
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